膣トリコモナス症に感染したご夫婦の離婚話にまで発展したトラブルとは?

最近、ネット上で見つけたトリコモナス症に関する質問からの話題です。A子さんは3ヶ月前におりものが異常だと気付いて婦人科で診察を受けたところ膣トリコモナス症だと診断されました。

A子さんにはご主人に正直に打ち明け二人で治療を受けました。A子さんは飲み薬と膣錠をそれぞれ10日間、ご主人は飲み薬を10日間服用し治りました。

ところがそれから3ヶ月、またしてもおりものが異常に思えてA子さんは婦人科へ行きます。するとまたしてもトリコモナス症に感染していました。

A子さんにはご主人以外にセックスの相手はいないし、浮気もしていません。でもご主人もA子さん以外とはセックスしていないと言います。お互いに相手の言ってることが信用できず、離婚話にまで発展してしまいました。

「私はいったいなぜ感染したの?」

A子さんは頭を抱えるばかりです。

このA子さんの煮詰まった質問に答えるのは婦人科の医師です。離婚うんぬんの人生相談には首を突っ込まず、単に医師としての見解を淡々と述べています。その主な要点は2つです。

1.膣トリコモナス症は性行為以外の感染ルートも可能性としてはあり得る。

トリコモナス原虫は非常に感染力が強く、お風呂やトイレの便座などからでもまれに感染することがあります。A子さんがご主人以外の感染ルートで感染した可能性がゼロではないわけです。

2.3ヶ月前の治療でご主人は完治しおらず、A子さんはご主人からうつされた可能性もある。

膣トリコモナス症は男性には自覚症状が出にくく、しかも感染を検査するのは女性よりも難しいのです。3ヶ月前もご主人には何も自覚症状はなく、ただ奥さんがトリコモナスに感染しているのでいっしょに治療を受けました。このとき10日間薬を飲んだのですが、完治したかどうかの検査は受けていません。


さて、ここで膣トリコモナス症を簡単におさらいしておきましょう。膣トリコモナス症はトリコモナス原虫が女性の膣、男性の尿道や前立腺などに寄生して増えていく性感染症です。やっかいなことにこの病気は感染してもあまり自覚症状が出ません。知らないうちにトリコモナスに感染して、知らないうちにパートナーにうつしてしまいます。

『性感染症治療ガイドライン』によれば女性の場合は感染者の20%から50%が無症候感染で自覚症状がないそうです。男性はの場合は更に自覚症状がなく、感染に気が付きません。

女性は自覚症状が少ない場合でも半年以内にその1/3には症状が現れてくるそうです。淡黄色から緑色をした泡状のおりものが大量に出ます。膣や外陰部にかゆみ、痛みを感じます。また性交時に痛みがあったり、少量の出血が見られることもあります。ところが男性は尿道炎になっても軽い排尿痛程度で気が付かないこともあります。

膣トリコモナス症の検査は、女性の場合は膣分泌物、男性の場合は尿で検査します。一般の病院では顕微鏡で覗いてトリコモナス原虫がいるかどうかを見ます。私が専門書や医療サイトを調べた限りでは、女性の膣分泌物から検査するのは容易であり、男性の尿から検査するのは難しいようです。

先ほど書いたように男性は自覚症状も少ないので、自覚症状からトリコモナスの感染有無を判断することは出来ません。ですから治療は10日間薬を飲んで、たぶん治っているだろうと推察する、様子をみるしかないそうです。


さて、ここで再びA子さんの離婚騒動にお話しは戻ります。A子さんの質問に答えた医師はA子さんもご主人もどちらも浮気をしていなくてもトリコモナスに感染する可能性を指摘しました。あとはお二人で話し合って下さい、という訳です。

膣トリコモナスの治療には、「5-ニトロイミダゾール系のメトロニダゾール」という成分が一般的に使われます。薬の製品名で言えば、「フラジール」です。飲み薬として、あるいは膣錠として10日間服用します。たいていこれで完治に至ります。

A子さんのご主人も前回の治療ではフラジールを10日間飲んだので完治しているはずでした。しかし、本当に完治しているかどうかの検査は受けていなかったのです。

なお、男性の膣トリコモナス症検査において、顕微鏡で覗くのではなく核酸増幅法が今後は増えるだろうと書かれた専門書がありました。核酸増幅法とは、トリコモナス原虫の核酸を人工的に何万倍にも増幅して行う検査です。尿に微量しか核酸が含まれていなくても非常に高い感度で検査が可能です。

さて、その後A子さんとご主人がどうなったかは分かりません。うまく話しがついて離婚の危機を免れればいいのですが。もしもあなたがA子さんや、A子さんのご主人と同じ立場になったら、次のことを思い出して下さい。

●トリコモナス原虫は性行為以外にもお風呂や便座からも感染する可能性がある。

●男性は感染しても自覚症状が出ないことが多く、気が付かない。

●男性はトリコモナスに感染していても検査で陰性になってしまうことがある。

以上、ネット上で見かけた膣トリコモナス症の相談から感染ルートと検査について取り上げてみました。

*やはりHIVは一番気になるし、この際まとめて5種類検査。
■STD研究所 STDチェッカー TypeE(男性用女性用
HIV・梅毒・クラミジア・淋菌・B型肝炎 代表的な5つの性感染症がまとめて検査可能です。

*もっとも感染者が多く、しかも自覚症状が少ない性感染症です。
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クラミジア・淋菌・クラミジア(のど)・淋菌(のど) やっかいな咽頭感染の検査も可能です。

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