性感染症の中には治療に抗生物質を使用するものがいくつかあります。例えばクラミジア、淋菌、梅毒などです。しかし、一口に抗生物質と言ってもその種類は多く、病気によって使用する抗生物質も異なります。

病気が違えば薬も違う、これは当たり前の話です。しかし、あなたが病院で治療を受けたとき、間違った抗生物質を処方されたらどうします?そんなリスク回避のために、ぜひ一般常識としてお読みください。

◇クラミジアの治療にセフェム系の抗生物質?

私は当サイトを運営していることもあって、日頃からネットの相談サイトで性感染症に関する書き込みを見ています。つい最近、とても気になる書き込みを見つけました。

ある若い女性がクラミジアの診断を受け、治療に薬を処方してもらったのですが、いつまで経っても症状が軽くなりません。そこでその女性は自分が処方してもらった薬をネットで調べてみました。

すると、その薬がセフェム系の抗生物質であることが分かりました。クラミジアの治療にセフェム系の抗生物質は本当に有効なのか、それを知りたくてネットの相談サイトに書き込んだ訳です。

いつまで経っても症状が軽くならなければ当然心配になります。その女性も本来はネットの相談サイトに書き込むより主治医に相談するべきですが、なかなか敷居が高くて相談できずにいる人は多いようです。

そして、このケース、結論から言えば女性の心配は的中で、クラミジアの治療にセフェム系の抗生物質は効き目がありません。女性の症状が軽くならないのは当然なのです。

日本性感染症学会の治療ガイドラインにも、明確に「セフェム系、ペニシリン系、アミノグリコシド系はクラミジア治療薬として使えない」と記載されています。なぜその医師がセフェム系の抗生物質を女性に処方したのか、その理由は分かりませんが効果がないのは明らかです。

実はこのように医師に処方してもらった抗生物質が本当に正しい選択なのか、それで病気が治るのか、不安になったり心配になったりする人は多くいます。そしてそれを直接主治医に確認することが出来ず、ネット上の無料、有料の相談サイトに書き込みをするのです。


◇クラミジア・淋菌・梅毒に有効な抗生物質

では、日本性感染症学会が推奨する、クラミジア・淋菌・梅毒の治療に有効な抗生物質をご紹介しましょう。下の表をご覧ください。

クラミジア感染症の治療に使用される代表的な抗生物質
抗生物質の分類 薬品名 商品名
マクロライド系 アジスロマイシン ジスロマック
マクロライド系 クラリスロマイシン クラリス・クラリシッド
テトラサイクリン系 ミノサイクリン ミノマイシン
テトラサイクリン系 ドキシサイクリン ビブラマイシン
キノロン系 レボフロキサイシン クラビット
キノロン系 トスフロキサシン オゼックス・トスキサシン
*セフェム系・ペニシリン系・アミノグリコシド系は効果なし
淋菌感染症の治療に使用される代表的な抗生物質
抗生物質の分類 薬品名 商品名
セフェム系 セフトリアキソン ロセフィン
セフェム系 セフォジジム ケニセフ・ノイセフ
アミノグリコシド系 スペクチノマイシン トロビシン
梅毒の治療に使用される代表的な抗生物質
抗生物質の分類 薬品名 商品名
ペニシリン系 ペニシリン ペニシリン
ペニシリン系 ベンジルペニシリンカリウム 結晶ペニシリンGカリウム
テトラサイクリン系 塩酸ミノサイクリン ミノマイシン
スピラマイシン系 アセチルスピラマイシン アセチルスピラマイシン


これが日本性感染症学会が推奨する抗生物質です。実際の医療現場では患者の症状や体質なども考慮しつつ、もっと別の抗生物質を使うこともあると思います。

従って、あなたに処方された抗生物質が上記の表に載っていないものであっても、ただちにそれが間違いだとは言えません。あなたの症状が軽くならない場合には遠慮せずに主治医に相談して下さい。それが一番確実です。

ただし、例外でしょうが冒頭のように薬を間違う医師がいることも事実なので、あなたがどうしてもおかしいと思ったら、病院を変えるのもアリだと思います。信頼できる医師の元でないと病気は良くなりません。

以上、今回は日本性感染症学会が推奨する、クラミジア、淋菌、梅毒の治療に使う抗生物質をご紹介しました。


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