性感染症(性病)の感染ルート

このページでは性感染症(性病)の感染ルートについてお話しましょう。

性感染症(性病)とは性行為によって感染する病気ですから、当然ながら性感染症(性病)の最大感染ルートは性行為です。その他には、血液感染や母子感染があります。病原体が原虫の場合には性行為以外にも衣類、寝具の共用によって感染することもあります。では、順番にそれぞれの感染ルートを見ていきましょう。

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1.性行為感染ルート

ウイルスや細菌は、感染した人の血液中や体液中にいます。では体液とは何でしょうか。汗、血液、涙、尿、鼻水、唾液、精液、膣液、母乳、これらを体液と言います。このうち感染する可能性があるのは、血液、精液、膣液、母乳です。感染者のこれら体液が、他の人の粘膜部分や大きな傷口に直接接触すると、感染の可能性が出てきます。粘膜部分とは、口の中、ペニス、膣、尿道、肛門、直腸などを言います。

性行為で感染するウイルスや細菌はたいてい感染力は弱くて、前述以外に空気感染や食物感染はありません。つまり極めて感染ルートは限定されているのです。もしも性行為をなくしてしまえば、性感染症(性病)はこの世からなくなるでしょう。しかし、神様が人間にお与えになった性の快楽、種の保存本能に逆らうのは至難の業でしょう。また、病気はなくなるでしょうが人類も種が途絶えてしまいます。

では、性行為感染ルートをもう少し詳しく見てみましょう。

①性器挿入による感染・・・当然ながら、お互いの性器同士が接触するわけですから、もろに体液感染する可能性があります。ましてや、性器に炎症や潰瘍(かいよう)などがあると、一気に感染の可能性が高まります。炎症部分や傷口からウイルス、細菌が侵入しやすくなるからです。

この感染ルートにおいてはコンドームの使用が有効です。精液、膣液が直接接触するのを防いでくれます。ただし、コンドームの正しい使用方法が大事です。コンドームの正しい使用法については、「性感染症(性病)とコンドーム」を参照ください。

②オーラルセックスによる感染・・・オーラルセックスにおいては、口や舌などの粘膜に、精液や膣液が直接接触することにより、感染の可能性があります。特に、口内に傷などがあるとより感染の可能性が高くなります。また、逆方向として、喉に住み着いた病原体がオーラルセックスによって性器に感染するケースもあります。

オーラルセックスによって感染する可能性がある性感染症は、クラミジア、淋菌、性器ヘルペス、そしてHIV、梅毒なども可能性があります。特にクラミジア、淋菌に関しては性風俗のオーラルセックスが最大の感染ルートになっています。

③アナルセックスによる感染・・・HIV感染が男性の同性愛者に多いのは、アナルセックスが原因だと言われています。膣よりも直腸の方がHIV感染しやすいと言われているのです。直腸は本来性行為を行う器官ではないため、性行為によって傷つきやすく、毛細血管が切れて出血も起きやすいのだそうです。そして、この小さな傷口からHIVをうつしたり、うつされたりします。HIV以外の性感染症(性病)でも同様にアナルセックスによる感染の可能性はあります。

アナルセックスにおいては妊娠する可能性ががないため、コンドームを使わないことも感染を多くしているようです。

関連記事:「HIV/エイズ」

④ディープキス・・・キスだけで感染する性感染症は少ないのですが、梅毒は感染する可能性があります。梅毒の病原体である梅毒トレポネーマが口の中にも感染することがあるためです。

その他、HIVなどはキスでは感染しません。唾液に含まれる程度のウイルス量では感染まで至らないのです。

⑤指などで触れる行為・・・普通に手や指で触れあう行為では感染しません。皮膚がバリヤーになってウイルスや細菌の侵入を防ぎます。例えば、指や手などに大きな傷口があって、その部分が精液、膣液、血液などに直接接触しなければ大丈夫です。そんなケースは普通ではあり得ませんね。

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2.血液感染ルート

血液感染には、輸血、薬物注射の回し打ち、医療事故などがあります。

①輸血・・・かつて安全性をないがしろにした血液製剤の使用により、多くのHIV感染者を生み出しました。あの薬害エイズ事件を思い出します。現在では検査環境が整っており、2004年を最後に血液感染はありません。

②薬物の回し打ち・・・静脈注射薬物濫用のことです。つまり、麻薬などの回し打ちです。同じ注射器を何回も、何人も使うことで性感染症(性病)に感染していきます。普通に考えれば非常に危険なことは誰にでも分かりますが、薬物中毒症ゆえでしょうか。HIVの感染ルートにもなっています。

③医療事故・・・このケースは極めてまれであり、医療現場や研究現場で、誤まってサンプルの入ったビンを割り、汚染された血液が傷口から入ったなどの事例があるよ うです。

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3.母子感染ルート

母子感染とは、母親が性感染症(性病)に感染したまま赤ちゃんを出産し、生まれてくるときに母親から感染したり、生まれた後に母乳によって性感染症(性病)に感染することを言います。

HIV、クラミジア感染症、淋菌感染症、成人T細胞白血病、B型肝炎などが母子感染の可能性のある性感染症(性病)です。むろん、妊娠中にこれらの性感染症(性病)への感染が分かっていれば治療によって母子感染を防ぐことが出来ます。また出産時に産道感染しないよう、帝王切開をすることもあります。

関連記事:「成人T細胞白血病」

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4.その他の感染ルート

疥癬(かいせん)、ケジラミ症、トリコモナス症などのように原虫が病原体の性感染症(性病)の場合には、性行為で感染する他に感染者の衣類、寝具などの共用によって、原虫がうつることがあります。

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以上、性感染症(性病)の感染ルートを見てきました。感染ルートは複数ありますが、性感染症(性病)に感染した人の圧倒的に多くは性行為によって感染しています。コンドームが性感染症(性病)予防に有効だと言われるのは最大感染ルートに対して有効だからです。

でも、オーラルセックスでもいろんな性感染症は感染します。オーラルセックスのときにもコンドームを使うことをお勧めします。
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