このページではB型肝炎について説明します。

なお、B型肝炎は自宅で簡単に検査が出来る検査キットがあります。ページの最後に製品情報を載せましたので、ぜひご覧ください。

 

1.B型肝炎は性感染症です

「肝炎が性感染症?」 あなたは不思議に思うかも知れませんね。あるいは違和感を感じるかも知れません。しかし、B型肝炎は性行為によって感染するれっきとした性感染症です。

B型肝炎ウイルス(HBV)によって感染する病気で、HBVの感染には、一過性感染と、持続感染の2種類があります。更に、一過性のうち80%は症状のない不顕性感染であり、残り20%がB型急性肝炎となります。急性肝炎はまれに劇症化することがあり、その場合には高い死亡率が報告されています。

一方、持続感染しても何も症状の出ないキャリア(保菌者)も多く、日本国内にはキャリアが100万人以上いると言われています。このキャリアのうち、約10%から15%が慢性肝炎を発症し、その中から肝硬変、肝臓がんと進行することがあります。

B型肝炎は性行為感染、血液感染、母子感染の3つの感染ルートがあり、一過性感染の多くは性行為感染であると言われています。

2.B型肝炎の病原体

B型肝炎ウイルス(HBV=Hepatitis B virus)が病原体です。遺伝子にDNAしか持たないDNAウイルスの一種です。ウイルスの写真をご覧なりたい人はこちらから⇒HBVの写真

3.B型肝炎の感染ルート

B型肝炎の感染ルートは、性行為感染、血液感染、母子感染の3つです。

●性行為感染

B型肝炎ウイルスは、精液、膣液、血液、唾液の中に含まれます。従って、性行為によって感染する性感染症です。しかも、HIVがキスによる感染がないのに比べ、B型肝炎はキスでも感染の可能性があります。唾液に含まれるウイルスの量がHIVに比べて多いのです。ペットボトルの回し飲み程度では感染しませんが、ディープキスでは感染した事例が報告されています。しかし、性行為感染の予防にはコンドームの使用が有効であることはHIVと同様です。

●母子感染

母親がB型肝炎に感染していて、治療も何もせずに出産すると、産まれた赤ちゃんは感染してキャリアになる確率が高いのです。ただし、事前に母親の感染が分かっていれば治療により赤ちゃんに感染することはほとんどありません。

●血液感染

医療現場での針刺し事故などによる感染、ピアス、刺青などで使用器具の使いまわしによる感染があります。かつては輸血で感染する例が多くありましたが、現在では検査体制が整っており、輸血で感染することはほとんどなくなりました。(残念ながら、完全になくなった訳ではないそうです)

この血液感染ルートに関しては、現在でも患者と国の間で裁判中のケースがあり、和解案が不発など度々ニュースでも報じられています。

4.B型肝炎の検査方法

血液検査によって感染が分かります。

スクリーニング検査として、HBs抗原検査、HBs抗体検査、HBc抗体検査が行われています。また、HBVのDNA遺伝子を精度よく検出するNAT検査も導入されています。

しかし、これだけ検査をしても、感染初期の微量なウイルスは検出出来ないことがあり、輸血による血液感染は年間に数件は発生しているそうです。HIV同様、検査目的の献血は絶対にやめましょう。

5.B型肝炎の症状

肝臓は、「物言わぬ臓器」と呼ばれ、非常に自覚症状が出にくい臓器です。私たちは日常では肝臓の機能の20%しか使ってないと言われています。それゆえ、少しくらい細胞が破壊されても、なかなか自覚症状として現れません。

B型肝炎に感染すると、1ヶ月から3ヶ月の潜伏期間を経て、身体がすごくだるくなります。疲労感を感じ、食欲不振、不眠症、微熱、下痢、吐き気、そして黄疸(おうだん)と続きます。黄疸が出るころには、尿が茶色っぽくなります。以上が急性B型肝炎の場合です。急性の場合には何も症状が出ないまま、自然と治る場合もあります。これが不顕性感染と呼ばれるケースです。

一方、持続感染して、何も自覚症状がないまま、慢性肝炎になることもあります。これを気付かずに放置しておくと、肝硬変から肝臓がんと進行することがあります。「物言わぬ臓器」に対しては定期的な血液検査で異常がないか調べて大切にしてあげたいものです。

6.B型肝炎のの治療法

B型肝炎の治療は、薬物療法、安静療法、食事療法が3つの柱です。

抗ウイルス薬としては、インターフェロンが使われます。安静療法は、肝臓に十分な血液を送り込むため、横になってじっと安静にします。食事療法としては、高エネルギー、高タンパク、高ビタミンが原則です。破壊された肝臓の細胞再生、修復に必要な栄養を補給してやります。

こういった治療により、急性肝炎の場合には1ヶ月から2ヶ月程度で完治します。一度感染すると約9割の人に終生免疫が出来ると言われています。ただ、まれに急性肝炎が劇症化することがあり、急激に大量の肝細胞が破壊され、生命の危機に陥ることがあります。

一方、持続感染者が慢性肝炎を発症した場合には、その病状により治療法が異なります。症状にも書いたように、慢性肝炎が肝硬変、肝臓がんと進行するケースがあるので、要注意です。自覚症状がないからといって、検査にひっかかったまま放置していると、気付いたときには取り返しのつかないことになるかも知れません。定期健診を受け、医師の指示に従うことが大事です。

なお、B型肝炎にはワクチンがあります。治療目的ではなく、予防としてのワクチン接種は健康保険が効かず、1回あたり1万円くらい費用がかかります。これを初回、1ヶ月後、6ヶ月後の3回繰り返し接種します。

B型肝炎の治療に要する費用は当然医療保険の対象になります。場合によってはかなりの高額になるため、高額医療費制度の対象となって、一定の基準額を超える分は保健が支払われます。基準額は所得によって異なるため、治療を受ける医療機関に相談してください。

 

7.B型肝炎の注意点

とにかく、肝臓は「物言わぬ臓器」であり、慢性肝炎ではなかなか自覚症状が出ません。何だか身体がだるい、疲れやすい、あまり食欲がない、こんな体調が続いたらぜひ、検査を受けて下さい。

実は、私自身が肝炎で40日間入院した経験があります。完治して退院したとき、今までの体調がいかに疲れやすいものであったか、思い知りました。まるで心臓を100倍の馬力に取り換えたみたいに元気になりました。肝炎を患っているときには、その疲れが当たり前と思って気が付かなかったのです。

 

なお、B型肝炎は自宅で検査キットによる匿名検査が可能です。もっと詳しく知 りたい方は下からどうぞ。

・STD研究所 STDチェッカー TypeO(男女共用)
B型肝炎の他に、HIVと梅毒を検査出来る検査キットです。主な感染ルートが同じ性行為感染で、自覚症状が出にくい病気、早期に治療しないと大変なことに なる病気をセットにしてあります。まずは重大な性感染症を先にチェックと言う人にオススメです。