ここでは性感染症(性病)の中から性器ヘルペスについて説明します。

なお、関連記事、『性器ヘルペスは怖い!』もどうぞご覧下さい。

 

1.性器ヘルペスとはこんな病気です

クラミジア感染症、淋菌感染症と並んで感染者が多い性感染症です。

単純ヘルペスウイルスⅠ型は、唇、口の中に感染します。Ⅱ型は性器に感染します。

ところが近年、オーラルセックスの一般化に伴い、Ⅰ型が性器に、Ⅱ型が口の周りに感染した例が目立つようになってきたそうです。

◇感染者の推移 平成14年(2002年)から平成28年(2016年)までの15年間 定点報告データ使用

性器ヘルペス推移

女性に多い性感染症です。

定点報告の結果グラフから見る限り、性器ヘルペスは平成18年をピークに感染者は減少に転じていました。

しかし、平成22年よりまた増加傾向が見られます。

性器ヘルペスに感染しているとHIVにも感染しやすくなるので要注意です。

感染の トレンドとしては、オーラルセックスの流行による唇や喉への感染があります。

性器ヘルペスのウイルスには、単純ヘルペスウイルスⅠ型・Ⅱ型と2種類があり ます。

Ⅰ型に感染すると唇や口内に潰瘍(かいよう)が出来ます。Ⅱ型に感染すると性器に潰瘍が出来ます。

しかし、近年オーラルセックスが一般化し、Ⅰ型が 性器に、Ⅱ 型が唇や口内に感染する例が目立っているそうです。

◇平成28年(2016年)における年齢層別感染者 定点報告データ使用

性器ヘルペス年齢

60歳以上の感染者が非常に多いのが特徴です。

性器ヘルペスは治療によって症状が治ってもウイルスは体内に残り、免疫力が落ちたりすると、再発を繰り返します。

そのため、50代、60代以降にも感染者が多く見られるのです。

 

2.性器ヘルペスの病原体

単純ヘルペスウイルスⅠ型・Ⅱ型です。

ウイルスの名前についた「単純」とは、いったい何が「単純」なのか、随分とネット上や専門書で調べてみたのですが、分かりません。

Herpes simplex virus と言う英語名を日本語に訳しただけでしょうが、気になります。

 

3.性器ヘルペスの感染ルート

性行為感染と母子感染があります。

オーラルセックスでも感染します。性行為感染にはコンドームの使用が感染予防に効果的です。

ただし、オーラルセックスでも感染するので、コンドームの使用だけでは完全予防とは言えません。

母子感染は、妊娠中に検査で性器ヘルペスの感染が分かっていれば、感染を防ぐ事が出来ます。

単純ヘルペスウイルスは、いったん体内に入ると、治療しても神経に住みついて消えることはありません。

そのため、いったんは治ったと思っていても、また再発するパターンが多くあるそうです。

 

4.性器ヘルペスの検査方法

水泡や潰瘍(かいよう)部分から分泌物を採取して、ウイルスの有無を調べます。また血液によって抗体検査も行います。

 

5.性器ヘルペスの症状

潜伏期間は2日から10日くらいです。男性の場合には、水泡や潰瘍がペニスに出来ます。

陰のうに出来ることはまれです。ウイルスが尿道に入ると排尿困難を伴います。

再発は男性の方が多く、症状が軽いので、人に移さないように注意しましょう。

女性の場合には、外陰部に軽いかゆみが出て、その後に強い痛みと腫れを感じ、米粒くらいの赤い水泡が出来ます。

やがて水泡は破れて潰瘍になります。下着が触れただけでも飛び上がるほど痛く、排尿も痛みのために困難になります。

場合によっては歩けないほど痛かったり、足の付け根のリンパ節が腫れて発熱することもあります。

初めて感染して症状が出ると、非常に激しい症状が出ます。それで、初感染を急性型と呼びます。

これに対して、いったん神経に潜んでおとなしくしていたウイルスが、免疫低下などで再び発症するのを、再発型と呼びます。

再発の場合は急性型ほど症状は重くありません。

また、性器ヘルペスは妊娠中に感染したり、再発症すると、流産、早産の原因となることがあります。

感染したまま出産すると、産道感染して赤ちゃんが新生児ヘルペスにかかる可能性が高く、死亡率は80%から90%にもなります。

 

6.性器ヘルペスの治療法

何も治療しなくても、急性型(初感染)は3週間から4週間、再発型は1週間程度で治ってしまいます。

ただし、急性型は痛みが強いので、抗ウイルス剤を飲んだり点滴したりすることもあります。

その場合は1週間程度で治ります。再発型でも痛みがひどければ、抗ウイルス剤軟膏を患部に塗ると早く治ります。

しかし、治療を行ってもウイルスを完全駆除出来ないため、免疫力が低下して、抵抗力が落ちると再発します。

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