このページでは、子宮頸がんの 説明をします。文中の情報については、主に『HPV感染と予防対策』(少年写真新聞社)を参考にしました。

なお、子宮頸がんの原因となる悪性型のヒトパピローマウイルスは自宅で簡単に検査が出来る検査キットがあります。ページの最後に製品情報を載せましたので、ぜひご覧くださ い。

1.子宮頸がんとはこんな病気です

子宮頸と言うのは、子宮のずっと下の方、膣へとつながる細長い部分です。ここにがんが出来たものを、子宮頸がんと言います。ヒトパピローマウイルス (HPV)と言うウイルスが主に性行為によって感染し、子宮頸部の細胞をがん化させることによって発症します。日本では一般に子宮がん、と呼ばれる7割以上がこの子宮頸がんです。

子宮頸がんの場所

子宮頸がんは、国内では毎年15,000人が発症すると言われ、約3,500人が死亡しています。特に近年は20代、30代の患者が急増しています。(2010 8/13読売新聞社説から)

その年代の女性のがんでは子宮頸がんが最も多く、この10年間で子宮頸がんの患者数は2倍に増えました。

その背景には性行為の低年齢化があります。子宮頸がんは感染してから発症まで数年から十数年かかります。20代、30代に患者が急増していると言うことは、それだけ感染年齢が低くなっていることを意味します。

管理人追記:2016年1月27日

子宮頸がんの推移は下図の通り。近年患者数は急増しています。平成23年(2011年)には32,403人でした。また子宮頸がんで亡くなった人は2011年には2,737人、2014年には2,902人でした。

子宮頸がんの推移

子宮頸がんの予防にはワクチンがあります。日本では2009年に国の認可が降りて使用が可能になりました。ただ、非常に高額で、しかも半年の間に3回の接種を行う必要があります。

全額自己負担すると5万円ほどかかるため、公的支援が開始されています。ただ、私がネット上で調べた限りでは支援の金額に各自治体ごとのバラツキがあり、一律支援にはなっていないようです。

2.子宮頸がんの病原体

ヒトパピローマウイルス(HPV) 16型、18型

ツール・ハウゼン博士(ドイツ)によって子宮頸がんはHPVによるものであることが証明されました。ツール・ハウゼン博士はこの功績によって2008年にノーベル医学・生理学賞を受賞されています。

HPVは種類が150種類ほどもあって、6型、11型など20種類は良性型(低リスク型)で尖圭コンジローマの原因となります。16型、18型など15種類は悪性型(高リスク型)で、女性の子宮頸がんの原因となります。

ただし、HPVに感染したからと言って、必ず子宮頸がんになる訳ではありません。むしろHPVそのものはごくありふれたウイルスで、性行為の経験のある人はその80%がHPVに感染した経験があると言われています。

ほとんどの場合にはHPVに感染しても免疫力がウイルスを抑えて発症することはありません。中に長期感染したまま、長い時間をかけて細胞をがん化さ せる場合があるのです。

確率的には、HPVに感染した人の10%が長期感染状態を保ち、そのまた1%が子宮頸がんを発症しています。(学会内で異論もあるそうです。)

3.HPVの感染ルート

性行為感染が主な感染ルートです。HPVはオーラルセックスによっても咽頭感染し、肺や食道に広がり、がん化することもあります。

コンドームの着用は有効な感染予防策ですが、100%安全とは言えず、有効率は70%と言う研究報告もあるそうです。それは性器以外の部分から膣口付近にHPVが感染する可能性があるためで、コンドームだけでは完璧に防げないのです。

4.子宮頸がんの検査方法

細胞診と言う方法で検査を行います。子宮口周辺の細胞を綿棒や特殊なブラシなどで摩擦して細胞を採取し、これを顕微鏡でがん細胞がないか検査しま す。

また、がん化の原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染有無を検査することもあります。これも、細胞診同様、膣の分泌物を綿棒でこすり 取って検査を行います。

子宮頸がんは、早期発見が出来れば完治する可能性が高いがんです。しかし、現実には子宮頸がんの受検率は2割程度なのだそうです。(8/13読売新 聞社説から)

先進国の中では、日本は最も受診率が低いグループに入っており、今後の受診率アップが課題となっています。

5.子宮頸がんの症状

子宮頸がんの初期症状は極めて少なく、7割から8割の人で全く症状が出ません。初期に肉眼での診察でもがんとする所見を見つけることは困難だと言わ れています。細胞を採取して検査しないと分かりません。

初期状態からがん化が進むと、6割から7割の人でおりものが増えてきます。性行為の際に出血が見られることもあります。更に進行すると、腰や下腹部 の痛みを伴う出血が顕著になります。

また、がん細胞によって尿管が圧迫され、腎臓の働きにも障害が出てきます。「水腎症」と言われる、尿管が圧迫されて尿が下へ降りずに逆流する症状 や、最後には腎臓が機能しなくなる「無機能腎」となります。

そして、子宮頸がんもがんの一種ですから、当然転移もあります。子宮頸部から膀胱、直腸、そして肺などの臓器に転移することがあります。がん細胞は リンパ管に入り、リンパ節づたいに転移することも多いそうです。

初期に自覚症状が乏しく、なかなか病気に気が付きませんが、毎年15,000人が子宮頸がんを発症し、3,500人が亡くなっています。

6.子宮頸がんの治療法

主な治療法は3つです。手術によるがん細胞の摘出、放射線治療、抗がん剤治療です。

手術を行う場合には、がんの進行具合を検査して手術方法を決めます。発見が初期の場合には、子宮体部にはメスを入れない子宮頸部円錐切除術と呼ばれ る手術を行います。この手術は、子宮頸部を円錐状に切除してがん細胞を摘出します。この方法では患者さんは将来妊娠することが可能です。

しかし、がんが更に進行してしまった状態では、子宮の全摘出、または子宮だけでなく、がんの進行した患部(膣や卵巣など)も切除する必要がありま す。

一方、放射線治療においては、放射線でがん細胞を殺します。ただ、この治療法ではがん細胞だけでなく正常な細胞まで障害を与える可能性があり、後遺 症が出ることもあります。治療中の副作用も、下痢、頻尿、食欲不振などが見られることがあります。

この放射線治療と抗がん剤を併用する化学療法は最近効果が確かめられつつあるそうです。

7.子宮頸がんの注意点

2008年にツール・ハウゼン博士によって、子宮頸がんが主に性行為によって感染するHPVが原因であると分かってから、一部にこの病気に対する偏見が出ています。

それが子宮頸がんのワクチン接種やがん検診の普及を妨げる要因になっているそうです。しかし、子宮頸がんは早期発見さえ出来れば、かなりの確率で治療が可能です。

あるいは早い年齢でのワクチン接種によってかなりの高い確率でがん発症を防ぐことが可能です。誰もが感染する可能性のある病気ですから、偏見なく予防、検査を行うべきです。

なお、このサイトの情報利用は自己責任でお願い致します。当サイトではいっさいの責任を負いかねますので、検査、治療のご相談は専門医へお願い致し ます。

子宮頸がんは、悪性型のHPVが感染して起こりますが、良性型のHPVが感染すると尖圭コンジローマとなります。尖圭コンジローマの情報はこちらか ら⇒「尖圭コンジローマ」

なお、悪性型(高リスク型)のヒトパピローマウイルスの検査には、自宅で検査キットによる匿名検査が可能です。HIVや他の性感染症と組み合わせて検査することも 出来ます。

・STD研究所 STDチェッカー TypeI(女性用)
悪性型(高リスク型)ヒトパピローマウイルス

ヒトパピローマウイルスの感染自体はそんなに珍しいことではありません。非常の多くの感染事例が見られます。感染してもほとんどの場合は免疫力によって増 殖は抑えられ、自然治癒します。しかし、中には持続感染して、長い時間をかけて細胞をがん化させることがあります。

何より早期発見、早期治療が出来れば完全に治療することが出来ます。感染ルートが性行為であること、感染しても自覚症状が乏しいことなど、検査を受けないと自分ではなかなか感染に気付きません。

・STD研究所 STDチェッカー TypeT(女性用)
悪性型(高リスク型)ヒトパピローマウイルス、HIV、梅毒、B型肝炎、C型肝炎、クラミジア、淋菌、トリコモナス、カンジダ、細菌性膣炎、クラミジア(喉)、淋菌(喉)、以上合計12種類

検査1つあたりの費用が1,700円足らずとお得な検査キットで、女性用では売れ筋第3位の人気キットです。ヒトパピローマウイルスも、HIV他その他の性感染症も感染ルートは同じです。この際に全て検査して安心されてはいかがですか。