アメーバ赤痢は性感染症の一種であり、1980年頃から増加の傾向にあります。

HIVや梅毒との重複感染例も多く報告されており、要注意です。

しかし、性感染症の本などを見ると、アメーバ赤痢は掲載されていないこともあります。

HIVや梅毒、クラミジアなどに比べるともうひとつ影が薄い感じがします。

しかし、感染者は年間で1,000人を超えており、検査や治療を間違うと予後が極めて悪くなることもあります。

 

◇まずは呼び名ですが・・・

あなたは「赤痢」と言うと、真っ先に何を思い浮かべますか?

「赤痢」は今から何十年も前、私が子供の頃ってそれなりに感染者が多い病気でした。

しかし、今の日本で「赤痢」ってそれほど感染者は多くいません。

若い世代のあなたなら、全くピンとこないかも知れませんね。

国立感染症研究所の感染症週報を見ると、2016年の赤痢患者は1年間で121人でした。あなたが知らなくても無理はありません。

ところで、ここで言う赤痢は、「細菌性赤痢」を指します。

一般にはわざわざ「細菌性」と付けずに「赤痢」と呼んでいます。

これは赤痢菌が感染することで発症する病気ですね。

これに対して今回取り上げたアメーバ赤痢は、赤痢アメーバ原虫が感染して発症する病気です。

同じく国立感染症研究所の週報では、2016年の感染者は1,133人でした。

本来、「赤痢」とは言葉の意味として下痢・発熱・血便・腹痛などをともなう大腸感染症を指します。

つまり、細菌が原因の赤痢か、原虫が原因の赤痢か、この差ですね。

ちなみに、感染症法による呼び名は「アメーバ赤痢」ですが、日本性感染症学会では「赤痢アメーバ」と呼んでいます。

世の中のメディア、著書などはこの2通りの呼び名が混在しているようです。

なぜ2通りの呼び名が存在するのか、詳しい背景を知りたいあなたは性感染症学会のサイトでご確認下さい。

当サイトでは感染症法による呼び名である、「アメーバ赤痢」を採用しておきます。

 

◇主な感染ルート

当サイトでご紹介している性感染症のほとんどは、感染者の体液が相手の粘膜部と接触することで感染します。

つまり、感染者の体液中に含まれるウイルス、細菌などの病原菌が相手の粘膜部から侵入することで感染が成立するのです。

ところがアメーバ赤痢はちょっと違います。

アメーバ赤痢は糞口感染により感染する病気なのです。

糞口感染って、何のことだか分かりませんよね。実はアメーバ原虫は感染者の糞便に含まれているのです。

従ってアメーバ原虫に汚染された食材を口にすることで感染が広まります。

衛生環境が良くない発展途上国ではこうした感染ルートが多く、世界的にみると感染者は5,000万人もいるそうです。

一方先進国においては男性同性愛者の性的接触による感染が多くなっています。

性行為においては、感染者の肛門と、相手の唇が直接接触することで感染します。

アナルセックス、リミングによって感染するのです。

同じくアナルセックスによる感染者が多いHIV感染症、梅毒との重複感染例も多いそうです。

 

◇アメーバ赤痢による症状

アメーバ赤痢による症状は、アメーバ性大腸炎とアメーバ性肝膿瘍の2種類があります。

●アメーバ性大腸炎

・下痢

・粘血便(イチゴゼリーみたいな便)

・テネスムス(しぶり腹。けいれん痛を伴う便意を繰り返す。)

・排便痛

 

●アメーバ性肝膿瘍(かんのうよう)

・発熱(多くは38度以上)

・上腹部痛

・肝腫大(肝臓が大きくなること)

・病的な寝汗

 

◇アメーバ赤痢の検査方法

大腸炎と肝膿瘍ではそれぞれ検査方法が異なります。

●アメーバ性大腸炎

①糞便、大腸粘膜から顕微鏡で確認する、抗原抗体反応などを利用した免疫学的検査、あるいは遺伝子検査などを行う。

②大腸内視鏡像でアメーバ赤痢の病変を確認する。

③血液によるアメーバ赤痢の抗体検査を行う。

 

●アメーバ肝膿瘍

①超音波やCTによる肝臓検査を行う。

②肝膿瘍(肝臓に膿がたまること)から膿(うみ)を採取し、赤痢アメーバを検出する。

③アメーバ抗体価の上昇を確認する。

 

◇治療と治癒判断

治療は大腸炎でも肝膿瘍でもメトロニダゾール(5-ニトロイミダゾール系の抗原虫薬)を使用します。

治療後2ヶ月~3ヶ月以上、症状の再発がなく、糞便中にアメーバ原虫が検出されなければ治癒と判断する。

症状が消えただけでは腸管腔(ちょうかんこう)に原虫が残っている可能性があるので、必ず治癒確認を行う必要があります。

 

◇予後

アメーバ性大腸炎でもアメーバ性肝膿瘍でも、適切な治療が行われれば生命予後は良好です。

ただし、原因がアメーバ原虫だと分からないまま細菌性の大腸炎と誤診され、無効な抗菌薬や副腎皮質ステロイド剤が投与されたりすると、予後が不良となることもあるそうです。

性感染症学会の「性感染症 診断・治療 ガイドライン2016」には、次のように書かれています。

『赤痢アメーバ症が、今日の我が国で流行していることを再認識する必要がある。』

まぁ、年間の感染者が1000人ちょっとで流行していると言えるのかどうか分かりませんが、増加傾向にはあるようです。

このくらいの患者数だと、一度も診察したことのない医師も多くいるはずで、そうした医師が正確な診断をしてくれるかどうか、ちょっと不安になりますね。

だから性感染症学会は「赤痢アメーバ症が流行している」と認識する必要があると訴えているのです。

以上、今回はアメーバ赤痢について説明しました。

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