性器ヘルペスの検査は病原菌であるヘルペスウイルスを見つける方法と、感染によって生成される抗体を検査する方法があります。

性器ヘルペスは日本人の女性ではクラミジア感染に次いで2番目に感染者が多く、男性の場合は淋菌、クラミジアについで3番目に感染者が多いと言われています。

このように感染者が多い理由の1つは、一度感染すると再発が多い病気だからです。

STD研究所 のホームページによると、性器ヘルペスは1年以内に80%の人が再発すると書かれてあります。

ただ、再発の場合は最初の感染に比べて症状も軽く、治療も比較的短期で終わるそうです。

では、もしもあなたが性器ヘルペスの疑いで病院に行ったら、どんな検査を受けるのでしょうか。

◇性器ヘルペスとはこんな病気

単純ヘルペスウイルスⅠ型・Ⅱ型の感染によって発症する病気です。単純ヘルペスウイルスⅠ型は、唇、口の中に感染します。

Ⅱ型は性器に感染します。ところが近年、オーラルセックスの一般化に伴い、Ⅰ型が性器に、Ⅱ型が口の周りに感染した例が目立つようになってきたそうです。

主な症状としては以下の通りです。

●男性の場合
感染して2日から7日くらいすると性器にかゆみやヒリヒリした痛みを感じるようになります。

それから米粒大の赤い湿疹や10個くらいの水ぶくれが群がって現れます。それらはやがてかさぶたが出来て治っていきます。

この他、頭痛や発熱、足の付け根のリンパ腺が腫れることもあります。ウイルスが尿道に入ると排尿困難を伴います。

●女性の場合
外陰部に軽いかゆみが出て、その後に強い痛みと腫れを感じ、米粒くらいの赤い水泡が出来ます。

やがて水泡は破れて潰瘍になります。 下着が触れただけでも飛び上がるほど痛く、排尿も痛みのために困難になります。

場合によっては歩けないほど痛かったり、足の付け根のリンパ節が腫れて発熱 することもあります。

初めて感染して症状が出ると、非常に激しい症状が出ます。それで、初感染を急性型と呼びます。

これに対して、いったん神経に潜んでおとなしくしていたウイルスが、免疫低下などで再び発症するのを、再発型と呼びます。

再発の場合は急性型ほど症状は重くありません。

性器ヘルペスは何も治療しなくても、急性型(初感染)は3週間から4週間、再発型は1週間程度で治ってしまいます。

ただし、急性型は痛みが強いので、抗ウイルス剤 を飲んだり点滴したりすることもあります。その場合は1週間程度で治ります。

再発型でも痛みがひどければ、抗ウイルス剤軟膏を患部に塗ると早く治ります。

しかし、治療を行ってもウイルスを完全駆除出来ないため、免疫力が低下して、抵抗力が落ちると再発します。

◇性器ヘルペスの検査とは?

もしもあなたが単純ヘルペスウイルスに初めて感染した場合は、湿疹や潰瘍など性器ヘルペスに特徴的な症状から医師の視診で性器ヘルペスだと分かる場合が多いそうです。

しかし冒頭にも書いたように性器ヘルペスは再発が多く、その場合は初めて発症した場合に比べて症状が軽く、視診だけでは判断できないこともあります。

その場合には血液採取による抗体検査と、患部から分泌物を採取してウイルスを調べる検査の2通りの検査方法があります。

●単純ヘルペスウイルスを見つける検査
ウイルスが見つかれば確実に感染していると分かります。

ただ、この検査の場合には病変患部からウイルスを含む分泌物を採取する必要があります。

例えば水ぶくれがつぶれて潰瘍になった部分に綿棒をあてて分泌物をぬぐい取ります。

ということは逆に言えばウイルスを採取できるような患部がないと検査出来ません。

つまり、感染していても発症して患部がないと検査が出来ないのです。

●抗体検査
ヘルペスウイルスが感染することによって生成される抗体を血液検査で見つけます。

この検査では患部からウイルスを採取する必要がありません。発症していなくても感染の検査は可能です。

ただし、ヘルペスウイルスは一度感染すると体内から完全に消えることなく、神経の中に住み着いています。従って抗体反応も消えません。

つまり、あなたが過去に性器ヘルペスに感染した経験があれば、その後は抗体検査で陽性になっても過去の感染で陽性になったのか現在の感染で陽性になったのか区別が出来ません。

ではどうするか?私が調べたところ、一部の医療機関のホームページには「抗体値(抗体反応の強さ)」を測って過去の感染か現在の感染かを判断すると書かれてありました。

何でも『補体結合反応』という手法を使うのだそうです。

結局、あなたが性器ヘルペスを疑って病院に行った場合の検査は、視診から始まって、状況によって抗体検査かウイルス検査になる訳です。

そして発疹や潰瘍が出ているような状態での検査では健康保険の適用が出来るとした病院が多かったです。

すなわち、医師の判断で治療行為として認められた場合ですね。

何も症状がなく、単にあなたが不安だから検査して下さいと希望した場合は健康保険が使えないはずです。

◇あなたが性器ヘルペスの検査を受けるタイミング

性器ヘルペスの検査を受ける人は、ほとんどの場合何かの自覚症状が出た人です。何も自覚症状がないのに性器ヘルペスの検査を受ける人はいないでしょう。

一方、HIVやクラミジア、淋菌などの感染ではあなたに何も自覚症状が出なくても感染がどんどん進行し、重症化してしまいます。

従って自覚症状がなくても感染している可能性があれば早期に検査を受けて治療を行うことが何より大事です。

なぜこのように検査を受けるタイミングに差があるかと言えば、性器ヘルペスは感染しても症状がなければ放置しておいても大丈夫だからです。

ここがHIVやクラミジアと異なる点です。

先ほども説明しましたがヘルペスウイルスは一度感染すると完全には消えません。

治療して症状が治まってもウイルスは神経の中にかくれており、体力が落ちたときや免疫力が落ちたときなどに再発します。

つまりウイルスは感染したままの状態が続くのです。

この意味では膣カンジダ症と同じです。カンジダ菌も常在菌であり、健康な人の体内にもいます。

でも症状が出なければ問題ありません。カンジダ症も何かの自覚症状が出てから診察を受けることになります。

なお、私が調べた範囲では性器ヘルペスに関して、自宅で検査ができる検査キットを販売している会社が1社だけありました。

■性器ヘルペス(性器皮膚)検査

この検査キットでは性器の皮膚を綿棒でこすり取り、それを検体として調べます。

ウイルスのDNA遺伝子をPCR法で検査するもので、ウイルスが感染していれば非常に高い精度で検出可能です。

以上、性器ヘルペスの検査について説明してきました。

ヘルペスウイルスに感染しても普通に健康に暮らしている人は沢山います。

でも、もしもあなたに性器ヘルペスと思われるような自覚症状が出たら検査を受けて治療してもらって下さい。

性器ヘルペスによる潰瘍を放置していると、患部から他の病原菌が侵入しやすくなります。

HIVも健康な人に比べて何百倍も感染確率が高くなります。

「ストップHIV/AIDS 岡 慎一 少年写真新聞社刊」(2006年)の中にはこう書かれてあります。

「性感染症による粘膜局所(性器の粘膜部分)に炎症があると、正常な場合の2倍から5倍感染しやすい。更に潰瘍(かいよう)があると50倍から300倍感染しやすい。」

■性器ヘルペス検査キット(男女共通)

kensa.biz ¥15,500(税込)


性器ヘルペスの検査キットは少なくて、私が知る限りではこの商品のみです。