先日、当サイトでは

高齢者の感染者が増えている?

と言う記事を載せました。

これは60歳以上で性感染症に感染する人がどのくらい存在するのか、厚生労働省のデータを基に検証したものです。

今回はちょっと年齢を下げて、50歳以上で検証してみました。

あなたの性感染症予防にお役立て下さい。

【今回のテーマと目次】

●テーマ:中高年に性感染症は広まっているのか?

1.中高年に性感染症が広まっている?

2.厚生労働省のデータを検証する

3.まとめ

1.中高年に性感染症が広まっている?

冒頭でも書いた通り、少し前に『齢者の感染者が増えている?』と言う記事を載せました。

その記事での結論は、

「60歳以上で梅毒、性器ヘルペスは増加傾向、HIV/エイズ、クラミジア、淋菌、尖圭コンジローマについてはほぼ横ばい状態である。」

と言うものでした。

ところが、つい最近、あるネットの性感染症サイトを見ていたら、

「中高年(50歳以上)に、とにかく性感染症が広まっている。」

と断言した記事が載っていました。

私が以前調べたのは60歳以上でしたが、その記事では50歳以上で感染者が増加していると言うのです。

でも、私の記事と違ってそのサイトの記事には根拠となる数値データを示していませんでした。

ただ書いた人が「50歳以上の中高年に増えている」と断言しているのです。

その書きっぷりからして、全ての性感染症が増加傾向にあるように受け取れました。

私はすぐに、「本当かなぁ?」と疑問を持ちました。

そこで、今回は50歳以上の中高年で、性感染症の動向を調べてみることにしました。

例によってデータソースは厚生労働省の、

■エイズ動向委員会報告

■性感染症報告数

この2つのサイトです。

そしてHIV/エイズ、梅毒は全数報告、クラミジア、淋菌、性器ヘルペス、尖圭コンジローマは定点報告のデータを使用しています。

2.厚生労働省のデータを検証する

さて、それではまず私の調査結果をひと目で分かる表にしたので見て下さい。

平成14年(2002年)~平成28年(2016年)の15年間、60歳以上で次の性感染症の感染者が増加しているか、減少しているか、それとも横ばいなのかを調べてみました。

病名 増減
HIV感染者
エイズ患者
梅毒感染者
クラミジア感染者
淋菌感染者
性器ヘルペス感染者
尖圭コンジローマ感染者

表1.性感染症の感染拡大評価

◎:増加傾向大・〇:増加傾向・△:横ばい・×:減少傾向

いかがでしょう。

こうして見ると、60歳以上では増加しているか横ばいか、どちらかであって減少している性感染症は1つもありませんでした。

では、各性感染症ごとに見てみましょう。

1.HIV感染者(△)

HIV50歳以上推移
グラフ1.HIV感染者の推移

ご覧の通り、男女ともにほぼ横ばい状態です。

男性の方は10年以上前に比べれば増加と言えますが、ここ10年で見れば増加傾向とは言えないと思います。

むろん、ここでのHIV感染者は検査で見つかった人だけです。

HIVに感染しているのに検査を受けない潜在的HIV感染者がどのくらい存在するのかは不明です。

ただ、その手掛かりは次のエイズ患者から推測出来ます。

 

2.エイズ患者(△)

エイズ50歳以上推移
グラフ2.エイズ患者の推移

ご覧の通り、エイズ患者もこの10年で見るとほぼ横ばい状態です。

ここで言うエイズ患者とは、潜在的HIV感染者がいきなりエイズを発症したものです。

つまり、先ほどグラフ1で見て頂いたHIV感染者がエイズを発症したものではありません。

そもそも現在の抗HIV医療ではエイズ発症前にHIV感染が分かれば薬でエイズ発症を防ぐことが出来ます。

また、仮にHIV感染者がエイズを発症したとしても、それは新規エイズ患者ではなくHIV感染者からの病変エイズ患者として集計されます。

グラフ2のエイズ患者は全て新規エイズ患者であり、潜在的HIV感染者からのエイズです。

そうしてみると、エイズ患者がほぼ横ばいと言うことは、潜在的エイズ患者もほぼ横ばいではないかと思われます。

HIV感染からエイズ発症までの潜伏期間が長いことを考慮しても、HIV感染者が増加しているとは言えないと思います。

 

3.梅毒感染者(◎)

梅毒50歳以上推移
グラフ3.梅毒感染者の推移

梅毒感染者は爆発的に増加しています。

50歳以上の中高年においてもグラフの通りです。

まさに年齢を問わず梅毒感染が広まっていることを示しています。

50歳以上の女性中高年にも梅毒感染は増加しているのです。

男女の性別、年代などによらず、全ての人が要注意と言えます。

 

4.クラミジア感染者(〇)

クラミジア50歳以上推移
グラフ4.クラミジア感染者の推移

グラフを見ると、男性のクラミジア感染者はここ4年間ずっと増加傾向にあります。

女性もわずかながら増える傾向が見て取れます。

全体として、50歳以上の中高年にクラミジア感染者が増加していると言えると思います。

ただし、HIVや梅毒と違ってクラミジアは定点報告データです。

予め指定された全国980ヶ所ほどの医療機関で見つかったクラミジアのみが報告されます。

あくまでも全数報告ではないのでその点ご承知おきください。

 

5.淋菌感染者(△)

淋菌50歳以上推移
グラフ5.淋菌感染者の推移

グラフを見ると、淋菌はこの10年横ばい状態のようです。

むろん、定点報告ではありますが、全国980ヶ所でのモニターですから、それなりに正確な動向情報だと思います。

 

6.性器ヘルペス感染者(〇)

ヘルペス50歳以上推移
グラフ6.性器ヘルペス感染者の推移

性器ヘルペスはこの5年間、ずっと感染者が増加傾向にあります。

ヘルペスはいったん感染すると治療で症状が消えても体内にウイルスが残り、免疫力が低下した時に再発することがあります。

この定点報告の中には若い時に感染し、中高年になって再発したのものが含まれているかも知れません。

私の持っている性感染症の本にも女性の再発が多いって書いてあります。

 

7.尖圭コンジローマ感染者(◎)

コンジローマ50歳以上推移
グラフ7.尖圭コンジローマ感染者の推移

いやいや、何と言うことでしょうか。

尖圭コンジローマは50歳以上の中高年の間では感染者が急増しています。

この5年間で感染者は約1.6倍に増えています。

それも男性だけが増加しています。

3.まとめ

先の中高年に性感染症が拡大していると指摘した記事の中で、その要因として次の2つを上げていました。

●高齢化社会が進む中で、元気な中高年が増えている。

●更にバイアグラなど、機能を補う薬が普及してきた。

この2つです。

確かに元気な中高年が増えているのは間違いないです。

きっとあなたも周囲を見渡せば納得いくことでしょう。

バイアグラの普及についてはデータがないので本当かどうか分かりません。

まぁ、何となくイメージ的にはそうかも知れないなぁと思いますけどね。

さて、最後のまとめとして、表1に全年代のデータを付け加えておきます。

病名 50歳以上 全体
HIV感染者
エイズ患者
梅毒感染者
クラミジア感染者
淋菌感染者
性器ヘルペス感染者
尖圭コンジローマ感染者

表2.性感染症の感染拡大評価

◎:増加傾向大・〇:増加傾向・△:横ばい・×:減少傾向

表2を見て頂くとお分かりのように、50歳以上の中高年の増加傾向は全ての年代にも同様の傾向があると言えます。

つまり、確かに50歳以上の中高年に性感染症は広まっていますが、実は中高年以外の若い世代にも広まっているのです。

感染者は全ての世代で増加傾向にあります。

しかも梅毒だけでなく、複数の性感染症が同時に増加傾向にあります。

もしもあなたがどれか1つ性感染症が不安になったら、出来るだけ主要な性感染症はまとめて検査を受けて下さい。

1つ危なければ全部危ないと思って間違いありません。

私はいつもHIV・梅毒・B型肝炎・クラミジア・淋菌、この5つを検査しています。

感染に気付かないと深刻な健康被害が出る病気と、感染者が最も多い性感染症をまとめて検査しています。

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