今回は性感染症と直腸炎について説明したいと思います。

通常、性感染症と言えば尿道炎、膣炎、子宮頚管炎や子宮内膜炎あるいは咽頭炎などを思い浮かべますね。

でも性感染症による直腸炎もあります。

今回は性感染症学会の「性感染症 診断・治療 ガイドライン 2016」を参考にさせて頂きました。

 

◇直腸炎とは?

同ガイドラインによると直腸炎とは、

「直腸炎とは、種々の原因による直腸粘膜の炎症であり、排便時の疼痛あるいは異和感や、時に便中粘液や膿、血液を認める病態を指す。」

ということです。

そもそも直腸とはどの部分を指すのかあなたはご存知ですか?下の図をご覧ください。

直腸炎

図1.直腸の位置

図1のように、直腸とはS状結腸と肛門を結ぶ20cmほどの長さの器官です。直腸には消化や吸収の機能はありません。

この部分に炎症を起こすのが直腸炎です。

直腸炎の症状は先ほども書いた通り、

●排便時の疼痛、違和感

●便中に粘液や膿

●便に血液が混じる

こうした症状です。

 

◇直腸炎の原因とは?

まず一般的な直腸炎の原因をあげてみます。

1.感染症によるもの

①性感染症

②一般的腸管感染症

2.突発性炎症性腸疾患によるもの

3.放射線直腸炎によるもの

この3つがあります。

ここでは性感染症についてのみ説明します。

直腸炎の原因となる性感染症としては、次のようなものがあります。

●梅毒

●赤痢アメーバ症

●クラミジア感染症

●淋菌感染症

●単純ヘルペス

●サイトメガロウイルス

●HIV感染症

以上の7疾患が考えられます。

では、主な症状を1つずつみていきましょう。

●梅毒

第一期梅毒では外陰部に痛みのない潰瘍(下疳)を形成します。

特にアナルセックスによる感染の場合は直腸部に下疳を発症することがあります。

第二期梅毒では2期疹として直腸に病変が出来ることがあります。

 

●赤痢アメーバ症

赤痢アメーバによる直腸炎は発病初期に強い自覚症状がありません。

肛門部に痛みを感じることも比較的少なく、無症候の患者が内視鏡検査を契機に見つかることも多いそうです。

日本では赤痢アメーバ症は感染者が増加傾向にあります。

2002年以前は年間の感染者が400件前後だったのが、2016年には1,133件まで増えています。(国立感染症研究所週報による速報値)

ざっと3倍に増えている訳です。

赤痢アメーバ症はアナルセックスが主な感染ルートであることから、男性同性愛者(MSM)に多くみられます。

 

●クラミジア感染症

クラミジア感染症は感染しても症状の出ないことが多い性感染症です。

直腸炎の場合も自覚症状がないまま、便潜血検査を契機に見つかることがあります。

こちらにクラミジア直腸炎の詳しい記事があります。

『便潜血反応陽性を契機に診断されたクラミジア直腸炎の例』

 

●淋菌感染症・単純ヘルペス

淋菌感染、単純ヘルペス感染による直腸炎の場合は痛みが強く出ます。

また排便時やアナルセックスの時に強い疼痛を感じます。

単純ヘルペスの場合には肛門周辺にヘルペス特有の水泡や潰瘍が出ます。

 

●サイトメガロウイルス

サイトメガロウイルス感染による直腸炎は免疫不全患者の再活性化病変として発症するそうです。

再活性化病変とは、幼児期などに症状のないまま潜伏感染したウイルスが、その後免疫力の低下などの理由で再び活性化し病変を作るものです。

 

●HIV感染症

アナルセックスによってHIV感染した場合には、頻度は高くありませんが直腸へ潰瘍を形成し直腸炎を発症することがあるそうです。

これは今回性感染症学会のガイドラインを読んで初めて知りました。

HIV感染症関連の本はかなり読みましたが、HIVの感染部位に潰瘍が出来ることがあるというのは知りませんでした。

ガイドラインにも「頻度は高くない」と書かれているので、それで通常は出てこないのかも知れません。

 

◇まとめ

性感染症による直腸炎は、男性同性愛者(MSM)に多いのですが、異性間でもアナルセックスを行う場合には発症の可能性があります。

●梅毒

●赤痢アメーバ症

●クラミジア感染症

●淋菌感染症

●単純ヘルペス

●サイトメガロウイルス

●HIV感染症

こうした性感染症が直腸炎の原因となることがあります。

直腸炎の予防に限らず、必ず性感染症の感染予防を忘れず注意して下さい。

もしもあなたが排便時の痛みや便の異常、あるいはアナルセックスにおける痛みを感じた場合にはすぐに病院で検査を受けて下さい。

アイコンボタン病院へ行かなくてもあなたの自宅で性感染症の検査ができます。

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